ヒトにとって柿の花は一番目立たない花では? と思う。ヘタの部分は既にできあがっておりそこにヘタより小さい花が付いている。この甘柿はよく着果して鈴なりとなる。しかし初夏と初秋に発生する「カキノヘタムシガ」の幼虫に食い荒らされ、生理落果と合わせて9割以上が落果する。
私は地主さんに管理を任された2007年秋の翌年からカキノヘタムシガと戦ってきた。この幼虫はヘタ及びその近辺から果実に食入する。初秋の場合、柿は侵入穴の周辺が変色軟化しヘタに近い部分が「熟柿(じゅくし)」状態、つまり柔らかくなり自重を支えきれずヘタを残して落果する。初夏の場合は柿の実が小さく落果機構は初秋の場合とは違うと思うが、今の私には想像できない。本幼虫による落果は概ねヘタを残して落果することで生理落果と区別できる。幼虫は落果の前に果実から脱出し他の果実に食入する。こうして一匹の幼虫が4~5個の果実を落果させるらしいのだ。
始めてから数年は苦戦したが樹皮(粗皮:アラカワ)を剥がして越冬幼虫を捕殺する。幼虫の発生時にはヘタに近い部分の微妙な変色と幼虫の糞から食害果実の特定が完璧ではないができるようになった。その結果5月時点の一割には遠く及ばないが果実を収穫できるようになった。ちなみに周辺の柿の木は私の見るところほったらかし故か5月の鈴なり状態が9月には完璧にゼロになる。数年前に直近の大きな柿の木2株を所有者が切り倒した。その年以降は収穫果実が一割前後? に増えた。成虫の移動距離は約200mらしいので私がいくら頑張っても近くの柿の木から成虫が飛来して産卵すれば・・・ その確率が大木2本分減少した?

