長年の研究所勤務で創造的人材の欠乏を痛感していた私は、私の定年退職の宴席で出席者に問うた。支配者や社会形態が変わると滅びる人達が出る、情報化社会に変わったことで滅びる人達は? と問い、30分間の返答思考時間を置いた。しかし誰からも返答は無かった。そこで私は「その他大勢で一括りされるような正社員」が滅びますと言い、20年後に私の言葉を思い出して欲しいと締めくくった。

「20年後」が来たが国レベルで見ると正社員が滅びる気配はない。この事実に対する私の解釈は、正社員が滅びなかったから今の日本なのだ。つまり、日本企業の終身雇用・年功序列型賃金が労働者の流動を妨げ、労働者不足・労働生産性に対する人件費の高止まり・IT化の遅れ等の一因となって経済成長を妨げていると思う。

終身雇用の更なる弊害は組織内の人間関係が全てに優先する価値観が定着しやすいことだ。

私の思う日本経済長期停滞の最大原因は創造的人材の欠乏で、次が日本式雇用形態と思う。退職金割り増しで希望退職者を募る方法は、残って欲しい人から去る可能性が高く切迫状況でなければ行えない方法だろう。

以前、資本主義国家群と社会主義国家群が張り合う冷戦時代があった。既に決着がついて実質社会主義の国は極少数になっている。私が思う決着の要因は経済力だ。社会主義国家群は何故経済で負けたのか?

私流に簡潔表現すれば社会主義は無能者に有利な社会だ。換言すれば有能者がやる気を無くす社会と言える。ちなみに日本は実質世界で一番の社会主義国との見方もある。

これ以上の話は止めるが、一つ断っておきたいことがある。前記無能者とは、自身の得意分野以外で仕事をしている人達だ。この世に文字通りの無能者は存在しないと思う。好き嫌いが激しく不器用な私故なのか、得意分野で仕事ができるか否かは人生の最重要事項と思うのだ。それには自分の「好き」を知るかつくらねばならないが。

話したいことは山ほどあるがキリがないのでこのテーマの話はここで終わります、ここまで付き合ってくださった方ありがとう。